土への信頼感。

四季を通して、季節を隣に感じる家。

これぞ土造り住宅の原点。
素材の長所を生かし、むだなエネルギーを抑えた家づくり。
「土」には特にこだわり、各室少しずつ試行錯誤を加えながら、塗り進んでいきました。

砂壁、土に漆喰を混ぜ合わせる配合を調整することで、砂壁や土壁の素朴さと、

柔らかみのある風合いを生かしつつ、漆喰は砂がぱらぱらと落ちるのをおさえて

くれました。

内壁も土壁で仕上げ、石膏ボードも一切使わなかったこの家。

きっと世代を通し、住み継がれて行くことだと思います。
出来る限りのものを自然の素材で・・・

築30年の住宅が解体され、廃棄物となっていく様・・・

その処分の行方と、接合部に職人の手業と労力を想像すると、住宅の長寿命を願わず

にはいられません。 

施工が容易な新建材によって建てられ、機械換気を必要とする家が多く出回っています。

素材の長所を生かして、知恵と愛情を持ち、ひと手間かけてつくり上げられた住まいは、

ひと足踏み入れた瞬間に、生命力溢れ、心地よい気持ちで迎え入れてくれます。
外観:漆喰と土の吹き付け仕上げ
階段室:手摺にはサルスベリの自然木を用いて